見える君
概要
穿孔した孔内を一定速度で自動的に前後進する広角レンズ付CCDカメラにより、構造物内部の状態を観察検査する装置です。アンカーボルト孔穿孔時の鉄筋切断の有無の確認や構造物内部の劣化診断に用いられます。
特徴
孔内の観察画像は、画像表示・記録装置にリアルタイムに表示されます。同時に動画として記録され、専用のソフトにより静止画を切り出し展開画像とすることもできます。装置の設置も容易で、開発した固定用爪で鉛直水平あらゆる方向の孔にワンタッチで固定でき、ボタンひとつで内部観察ができます。

新素材

超高強度コンクリート
概要
普通ポルトランドセメント、シリカフォーム、鉄粉などを使用し、圧縮強度362N/mm2の超高強度コンクリートの製造に成功しました。未公認ですが日本最高強度クラスのコンクリートと考えられています。  
特徴
超高強度コンクリートの配合は表のとおりです。水結合材比12%という硬練りモルタルをチェーン羽根を持つ特殊なミキサで練り混ぜ、鋼製型枠に入れて約100N/mm2の圧力で加圧しながら、ヒーターで加熱するというホットプレス成形で製造しました。最後にオートクレーブ養生を行うと300N/mm2を越える強度のコンクリートが得られます。

超軽量モルタル
概要
発泡ポリスチレンビーズなどを使用した水に浮くモルタルは、以前より提案されていましたが、強度が低いという問題がありました。当研究室で開発した超軽量モルタルは、微小中空材料を多量に混合したモルタルで、密度0.90g/cmと水に浮き、さらに圧縮強度25.6N/mm2と実用的な強度が得られました。
特徴
左上の写真は微小中空材料の1つである中空ガラスを体積で57%混和したモルタルであり、表面の防水処理等を一切行わなくても、水槽中で喫水が変わることなく数年間浮き続けています。

構造物検査用内視鏡
概要
コンクリート構造物にハンマードリルで14.5mmの孔を開け、その孔に本装置を挿入し、コンクリート内部のひび割れや中性化深さなどの劣化状況を観察・計測する装置です。
特徴
従来より内視鏡で内部の劣化状況を観察することは行われていましたが、ひび割れ幅などの正確な計測は困難でした。本装置は、硬性鏡を支持リングで孔の中心に支持し、孔壁面までの距離を常に一定になるようにすることにより、ひび割れ幅の高精度な計測を可能にしました。また光源を紫外線LEDライトに変えたバージョンもあり、ひび割れ注入材に蛍光剤を添加しておくと、注入材の充填状況が小径のドリル孔を穿孔するだけで確認することが出来ます。詳しくはこちらから。

棒形スキャナ
概要
構造物に穿孔した小径孔(約25mm)に挿入し回転させるだけで孔壁面の展開画像が取得できる装置です。高精細なデジタル画像より、構造物内部のひび割れ、中性化深さなどの劣化状況を観察、計測でき、各種診断に利用できます。写真は、孔内にフェノールフタレイン溶液を噴霧することにより、中性化深さ、ひび割れ幅・深さ、アルカリ骨材反応によるゲルの発生を、一枚のデジタルカラー展開画像より観察・計測した事例です。
特徴
本装置は、従来のコア抜き法に比べ構造物に損傷を与える程度が少なく、また穿孔時に鉄筋を切断する危険性がほとんどない,構造物の原位置でひび割れ幅などの計測が正確にできるなどの利点があります。詳しくはこちらから。

超音波濃度計を用いた単位水量測定試験装置
概要
コンクリート試料を水で希釈する操作を複数回行い、結合材および骨材の微粒分からなる懸濁液の濃度値から単位水量を測定するという新しい原理に基づく試験方法を開発しました。懸濁液の濃度値は超音波濃度計を用いて測定します。
特徴
本方法では単位水量の算出に必要なパラメータは、懸濁液濃度の測定値と投入した水の質量のみとなるので、コンクリートの配合や使用材料の種類によらず、また密度等の特性値の情報が不明でも単位水量の測定ができます。

コンパクト多機能型熱特性試験装置
概要
1台で、コンクリートの各種熱特性値の測定試験および高温履歴を受けた強度試験用供試体の製造ができる小型の試験装置です。本装置で試験可能な項目としては、マスコンクリートの温度ひび割れ抑制のための断熱温度上昇試験および熱伝導率試験、また高強度・高流動コンクリートの品質管理のための温度追随養生および温度履歴再現養生による強度試験など、1台で5役の機能を持つものです。
特徴
断熱性能の高い真空保温容器を用いることにより、外気温の変動を受けにく く、畳半畳のスペースと100V電源があれば屋内外どこでも試験が可能です。

孔内超音波洗浄器
概要
内視鏡や棒形スキャナでコンクリート構造物内部のひび割れ調査をする場合、穿孔時に発生した切粉がひび割れ内に詰まり正確な観察・計測ができないことがあります。本装置は超音波を利用した孔内の洗浄器で微細なひび割れ内に詰まった切粉もきれいに除去できます。
特徴
穿孔した孔内に水を入れ、本装置を挿入するだけで、ブラシ等では除去できないような付着物も短時間で清掃できます。内部劣化状況の検査の他、ひび割れが目詰りしているような注入工事でも効果を発揮します。


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かたどり君
概要
コンクリート構造物中の鉄筋の腐食量を簡易に測定する方法として、腐食鋼材を原位置で熱可塑性樹脂により型取りし、型取りした樹脂を任意の断面で切断し、フラットベッドスキャナにより断面画像を取得し、画像解析により各部の形状を測定するという方法を開発しました。
特徴
型取り樹脂には、熱可塑性樹脂のポリエチレン樹脂を用いています。また樹脂軟化のために写真のような専用の樹脂軟化装置を試作しました。装置内部には半割りパイプがセットできるようになっており、半割パイプを用いて鉄筋を型どりすることではつり部分のような狭隘な場所でも作業が容易となります。樹脂硬化までパイプを固定させる装置として、写真のようなクリップ装置を用います。

Works    

ドラゴンレーダー
概要
一般の鉄筋探査装置はコンクリート構造物の表面から内部の鉄筋の位置を調べるものですが、測定深度はおよそ150mm程度が限界です。本装置は、アンカーボルトの設置孔を穿孔する場合や断面が厚い構造物の内部配筋を調べる際に、14.5mmのドリル孔を穿孔し、孔周辺の鉄筋の存在を調べるための装置です。
特徴
探査深さは1mまで可能です。孔軸からの探査範囲は半径150o程度で直径3mmの番線にも反応します。老朽化した水門の内部鉄筋調査に用いられました。

Copyright(C) 2010 Ito Laboratory,Department of Civil Engineering and Architecture Graduate School of Science and Engineering SAGA University   All rights  reserved  

これまでに当研究室において開発された新しい素材や建設材料および構造物・設備の維持管理のためのオリジナル装置・方法についてご紹介します。

フレキシブルな羽根を持つ特殊ミキサ
概要
一般の強制練りミキサで極低水粉体比のモルタルを練り混ぜると、粉体の状態のまま練り混ぜができないか、モルタルの状態になったとしても、羽根と一緒にモルタルが移動し、粒子の分散に必要な十分なせん断力を与えることができません。しかし、開発したチェーンやワイヤーロープのようなフレキシブルな羽根を用いたミキサでは、羽根の遠心力で容器の内面に混合物を貼り付け、その混合物の表面から羽根が削り取る(せん断力が与えられる)ように除々に混合物の内部に向かって練り混ぜを行うもので、低水粉体比の混合物でも少ないトルクで効率的に練り混ぜを行うことができるものです。
特徴
遠心力を利用した練り混ぜ機構のこのミキサは,重力の小さい月面や宇宙空間での混合物の練り混ぜに適用できるものと考えられます。

テレセントリックレンズタイプ
全視野ひずみ計測装置
概要
ラインセンサタイプ全視野ひずみ計測装置と同様に表面のひずみ分布を撮影した表面画像から計測する装置です。本装置では、レンズ収差が極めて小さいテレセントリックレンズを装着したデジタルカメラを組み込んだ撮像装置により表面画像を取得します。
特徴
ラインセンサタイプに比べ撮影範囲は狭くなりますが、軽量で持ち運びや計測が簡易な装置です。トンネルや高欄の施工管理の現場で使用実績があります。
詳しくはこちらから。

ラインセンサタイプ
全視野ひずみ計測装置

概要
照明やレンズ収差の調整が不要なラインセンサを用いて構造物の表面のひずみ分布を撮影した表面画像から画像処理により計測する全視野ひずみ計測装置です。ひずみ計測精度は,ストレインゲージとほぼ同等であり、撮影した画像内ならば任意の点の全方向のひずみが解析できます。
特徴
煩雑な配線やひずみ計測器の設置作業を必要とせず、非接触で表面画像を撮影するのみでひずみ計測できること,被測定物の材質を問わないことから各種施工管理や維持管理のための装置として期待されています。右のコンター図は実桁の載荷試験において、桁側面のひずみ分布を測定したものです。引張ひずみが集中した部分(赤色)にひび割れが発生しました。
詳しくはこちらから。

ケーブル外観検査ロボット
概要
斜張橋ケーブル保護管の外観を検査する装置として、ケーブルをガイドに自動で昇降するカメラを搭載したロボットと、ロボット本体を無線により遠隔操作するコントロールボックスを開発しました。本装置は東名足柄橋の80本のケーブルの外観検査に用いられました。
特徴
ロボット本体は一辺が566mmの立方体の形状で、質量は32kgと小型軽量の装置としました。これは橋面上の狭隘な場所でも2人で運搬・設置ができるもので、車線規制等の交通規制無しで検査が可能です。撮影した画像を用いて、画像解析によりケーブル保護管表面の損傷の形状、寸法を計測することができます。

              

表面変状計測装置
概要
構造物の表面に現れたひび割れ、錆、漏水跡などの表面変状は、劣化診断を行う際の重要な情報となります。また、コンクリート二次製品の施工・製造管理においても、ひび割れ、コールドジョイント、気泡、色むらなどの表面変状の検査は定期的に行われます。本装置は、ラインセンサを用いた撮影機器であり、構造物に押し当てるだけで表面の高精細な画像を簡単に取得することができ変状の検査に好適です。
特徴
撮影操作や画像の記録・計測は正面のタブレット型ノートパソコンで行い、現場における操作性や作業効率を考慮しています。撮影の開始・停止や画像の保存、計測、解析といった全ての操作は、PC画面を指やペンなどで触れることによって操作できるタッチパネル方式としました。詳しくはこちらから。

開発装置

軽量ハイブリットモルタル板
概要
コンクリートカヌーの艇体材料として開発されたもので、単位体積質量1.24g/cm3と超軽量であり曲げ強度1.73N/mm2を持つ薄肉のモルタル板です。
特徴
モルタルの主材料は、エコセメント、シリカフューム、中空セラミックスおよび竹短繊維などであり、モルタル部分の特性としては、密度0.82g/cm3、圧縮強度8.68N/mm2、曲げ強度3.04N/mm2のものです。補強材には、線径2.0mm、ピッチ25×50mmのステンレス製ファインメッシュを2枚重ねし、さらに2枚のファインメッシュをカーボン繊維で巻き、樹脂を含浸し固定させたものです。このような新構造形式により厚さ約7.5mmのモルタル板でも曲げ強度1.73N/mm2を実現しました。この素材を用いたコンクリートカヌーで、土木学会コンクリートカヌー競技の総合優勝を果たしました。

軽量高強度コンクリート
概要
微小中空材料を混和したモルタルは、水に浮く超軽量タイプだけだはなく、軽量でかつ高強度タイプのモルタルも可能となります。特殊な製法により中空ガラスを体積で47%混和することにより、密度1.33g/cm3で、圧縮強度94.6N/mm2という軽量高強度モルタルを開発しました。
特徴
一般的な軽量骨材コンクリートと中空ガラスを用いた軽量モルタルを比較すると、左のグラフに見られるように、中空ガラス混和のモルタルは強度ばかりではなく大きな比強度(圧縮強度/密度)を示しています。開発したものの中で最高比強度の71.1MPa/g/cm3は、モルタルの比強度の世界最高記録と思われます。